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ネット販売で更に身近になったOTC医薬品の正しい使い方を実際の症例を交えながら分かりやすく解説します
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解熱鎮痛成分は、一生のうちに誰しも一度は使うであろう成分です

ちょっと難しい話ですが、最も身近な成分なのでどのようなメカニズムで効いているのかを何となく理解して飲むと効き目も多少変わるかもしれません

痛み」や「炎症」は体の異常を伝えるために、「熱」はカラダがウィルスと戦うために重要な役割を果たしています

「痛み」や「炎症」を無闇に抑えてしまうと、その裏で隠れている病気を見過ごしてしまうため何でもかんでも抑えてしまうというのはダメですが、必要のない時まで「痛み」や「炎症」が現れると、それが原因で健康を損ねてしまうためその場合は抑えることが必要です

OTC医薬品の解熱鎮痛成分で抑えてOKな痛み
 毎月起こる軽い生理痛
 緊張性頭痛(日常生活に支障がない程度のもの)
 軽い偏頭痛・風邪や飲み過ぎによる頭痛
 のどの痛み
 筋肉痛
   OTC医薬品を飲んでも痛みが治まらなかったり日に日に痛みが強くなる場合は受診!

OTC医薬品の解熱鎮痛成分で抑えるのはNGな痛み
 年齢を重ねるごとに酷くなる生理痛
 吐き気や嘔吐を伴う頭痛
 原因不明の激しい頭痛
  激しくない場合でも痛みが24時間以上続く場合は受診を!
 原因不明の腰痛・関節痛


風邪を引いた時に「熱」を無闇に下げてしまうと、ウィルスと戦うためにせっかくカラダが上げた体温を下げてしまうため治りが遅くなってしまいますが、著しい体温上昇は体力を奪われたり生活に支障をきたす場合があるためその場合は解熱が必要です
 一般的に38℃以下の場合は、どうしても下げなければいけない時以外は下げる必要はない
 39.5℃以上熱がある場合は、OTC医薬品に頼らず受診を!

そもそもなぜカゼを引くと発熱するかですが...

発熱はウィルスの増殖を防ぐための生体の防御反応で、脳の体温調節中枢にプロスタグランジン(PGが作られ、カラダの中で体温のセットポイントが平熱よりも高く上げられます

この時に、セットポイントを解熱成分で元に戻してしまうと、ウィルスの増殖が止まらず免疫細胞も活性化されないため場合によっては治りが逆に遅くなってしまうことがあります
 発熱が1週間以上続く場合は、感染症が疑われるためすぐに受診を!

効能に「悪寒」と言うものがありますが、悪寒はセットポイントが上がる段階で起こるものなので体温が上がっている段階で下げてしまおうと言う趣旨です
 これは完璧に生理機能に反した行動なので、カラダに対して良いかと言うと微妙です


解熱鎮痛成分のメカニズムを分かりやすく説明するのは難しいですが...

OTC医薬品の多くの解熱鎮痛成分は痛みや炎症、熱の元であるPGを生合成するシクロオキナーゼ(COX)を阻害することで効果を発揮します
 厳密に言うともう少し複雑ですがそれは国家試験を受ける薬剤師や医師の領域です

その時、COX-1(胃粘膜保護作用に関与)COX-2PGの産生に関与)の両方を抑制してしまうために胃が痛くなったりします
 普段からこのCOX-1を抑制するような鎮痛剤を常用してしまうと、胃潰瘍などの原因に...

「解熱鎮痛成分のコーナーに行くと、すごい量のOTC医薬品があるけど何が違うの!?」と多くの人が感じていると思います

現在、OTC医薬品として多く流通している成分には以下のようなものがあります


代表的な解熱鎮痛成分
アセトアミノフェンアニリン系
イソプロピルアンチピリンピリン系
アセチルサリチル酸
(アスピリン)
サリチル酸系NSAIDs
(非ステロイド性消炎薬)
エテンザミドサリチル酸系NSAIDs
イブプロフェンプロピオン酸系NSAIDs
ロキソプロフェンNaプロピオン酸系NSAIDs

アセトアミノフェン:中枢でのPGの合成阻害と痛みの伝わりをBlock
 末梢での働きがないため抗炎症作用はほとんどない
 (例)タイレノール、ラックル速溶錠
 
COX-1にほぼ関与しないため、胃腸障害などの副作用が少なく、大人用~子供用まで幅広い商品で使われている比較的効果が緩やかな成分です
 アルコールをよく飲む人は、腎臓や肝臓に負担をかける場合があるため慎重に

イソプロピルアンチピリン:中枢と末梢でのPGの合成阻害
 中枢での働きが特に強く、比較的強い解熱・鎮痛作用を有する
 (例)サリドンA・Wi、セデスハイ

OTC医薬品で使われている唯一のピリン系で、アセトアミノフェン・エテンザミド・イブプロフェンなどの成分と共に配合されていることが多い成分です
 今までに発疹(ピリン疹)が出たことがある場合やアレルギー体質の場合は慎重に

アセチルサリチル酸(アスピリン):中枢と末梢でのPGの合成阻害
 (例)バファリンA、バイエルアスピリン
 アスピリンは他のNSAIDsと違い直接的に胃粘膜を刺激する作用がある

America映画で良く「アスピリン持ってる?」みたいなこと言ってますが、世界で最も多く使用されている解熱鎮痛成分です

ちなみにこんなにも胃を刺激するアスピリンが入っているバファリンが「胃に優しい」「バファリンの半分は優しさで出来ている」と言われる所以は、一緒に配合されている合成ヒドロサイトと言う成分が胃を保護しているからですが、決して胃に負荷がかからないわけではないので飲み過ぎには注意です(;´・ω・)

アスピリンには、重大な副作用として出血があるため、現在世間を騒がしているデング熱が疑われる場合は無闇に飲むと状態が悪化する恐れがあります
 喘息持ち、普段から出血傾向がある、胃腸が弱い、出産予定日12週以内の女性は慎重に!

「ピリン」が名前についているのでよくピリン系と混合されがちですが、正真正銘非ピリン系のサリチル酸系成分です

エテンザミド:中枢と末梢でのPGの合成阻害(中枢がMain)
 (例)ノーシン(ACE処方)、ナロンエースR

単体で使われることはほぼ皆無で、アセトアミノフェン・イブプロフェンなどと一緒に入っている成分で、アセトアミノフェン・エテンザミド・カフェインのACE処方が有名です

イブプロフェン:中枢と末梢でのPGの合成阻害
 (例)イブA、リングルアイビー

体温調節中枢での働きだけでなく末梢でのPG合成阻害作用が強いため、のどの腫れや関節痛など炎症を伴った痛みにも頼れる成分です
 アスピリンに比べると胃腸障害は弱いですがアスピリン同様コップ1杯の水で服用すること!
 出産予定日12週以内の女性は服用不可

ロキソプロフェンNa:中枢と末梢でのPGの合成阻害
 (例)ロキソニンS

胃を通る際にCOX-1を抑制せず、腸から吸収された後に体内で代謝された後、作用を発現するプロドラッグと呼ばれる成分です
 胃での作用を防ぐことが出来るため、胃への負担が少なく済みます
  代謝を受けた後、血液中を巡って胃に作用する(COX-1抑制)ことは防げない

アルミノプロフェン:中枢と末梢でのPGの合成阻害
 (例)ルミフェン
    一度は医療用から姿を消した成分が2014.7.8にスイッチOTC化されました

COX-1にほとんど作用することなく、COX-2を強力に抑制するため胃に負荷があまりかからず痛みと炎症を強力にBlockしてくれる成分です

また、関節液に長時間貯留する(持続時間が長い)という性質があるため、特に辛い関節痛に対して効果を発揮してくれる成分です 
 出産予定日12週以内の女性は服用不可

「中枢とか末梢とかイマイチ分からない」「結局どれが一番強いの?」と多くの人が感じていると思うので(目安として)比較をした一覧が下記です


作用の強さ(アセチルサリチル酸を基準にした場合)
鎮痛作用解熱作用抗炎症作用
アセトアミノフェン×+
イソプロピルアンチピリン〇+〇+
アセチルサリチル酸
エテンザミド
イブプロフェン〇+
ロキソプロフェンNa++

パッと見ロキソプロフェンNa、イブプロフェンが良いように見えます

効果だけを見るとそうですが、作用時間はどうでしょう


成分別作用時間の目安(成人の場合)
発現時間
持続時間
半減期
アセトアミノフェン
30min
3~4h
2h36min
アセチルサリチル酸
30min
6h
2~5h
イブプロフェン
1~2h
3~6h
1h48min
ロキソプロフェンNa
27~48min
1h18min~2h
1h18min
イソプロピルアンチピリン
27~30min
4~6h
1h30min

アセトアミノフェン
 発現時間が早く、持続性もそこそこあります
アセチルサリチル酸
 発現時間が早く、持続性があります
イブプロフェン
 他の成分と比較して発現時間は遅いですが持続性はそこそこあります
ロキソプロフェンNa
 発現時間はそこそこ早いですが、持続性に欠けます
イソプロピルアンチピリン
 発現時間が早く、持続性もあります

作用の強さと時間を考えると、アセチルサリチル酸が最もバランスの取れた成分と言えると思います
 こうやって比較すると胃腸障害を考えてもアスピリンが世界で最もシェアがあることが頷ける気がします

単一の成分では利点・欠点がある解熱鎮痛成分ですが、2~3種類の有効成分を組み合わせることで、効き目を強めたり、作用時間を延ばしたり、副作用を抑えたりすることが出来ます

アセトアミノフェン+イブプロフェン
 アセトアミノフェンの抗炎症作用とイブプロフェンの発現時間を補う

イソプロピルアンチピリン+イブプロフェン
 イブプロフェンの発現時間を補い、鎮痛・抗炎症作用を増強

イソプロピルアンチピリン+アセトアミノフェン
 アセトアミノフェンの抗炎症作用を補い、中枢・末梢にバランス良く効く

アセトアミノフェン+エテンザミド+カフェイン(ACE処方)
 特に中枢性の痛みに(頭痛)に特化した処方

解熱鎮痛成分+鎮静成分
 (例)ブロムワリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素
 鎮静効果で、筋肉の緊張が原因となっている頭痛の緩和が目的
   眠気が現れることがあるため運転は禁止依存性があるため注意!

解熱鎮痛成分+制酸成分
 (例)ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
 COX-1抑制で無防備になった胃を守るために胃酸の分泌量を抑制

制酸作用の他に鎮痛鎮痙作用のあるブチルスコポラミン臭化水素が入ったのが女の子の強い味方「生理痛専用薬」エルペインコーワです


「作用や利点・欠点は何となく分かったけど結局どうやって膨大にある解熱鎮痛成分を使い分ければ良いの」と最終的にはなると思うので...

☆解熱鎮痛成分は、結構作用に個人差があります

 便宜上強さをランクで表しますが全ての人に当てはまるわけではないため参考程度に...


15歳未満
 アセトアミノフェン(☆☆★
   多くのOTC医薬品では3歳以上からが適用
  発熱・炎症を伴わない痛みに!
  胃腸が弱い・インフルエンザが疑われる場合に!
   ンフルエンザが疑われる場合は悪化を防ぎ早く治すために受診が基本

 アセトアミノフェン+エテンザミド(☆★★
   商品によって7歳以上から飲めるものと15歳未満は飲めないものがあるため注意!
  発熱・炎症を伴う痛み・伴わない痛みに!
   水疱瘡又はインフルエンザにかかっている疑いがある場合は15歳未満の使用禁止

 イソプロピルアンチピリン(★★★
   商品によって8歳以上から飲めるものと15歳未満は飲めないものがあるため注意!
  発熱・炎症を伴う痛みに!
   (抗炎症作用があまり高くないこと、15歳未満が使える商品が極端に少ないこと、
      ピリン疹のことを踏まえ15歳未満にはあまり使われていません)


年齢制限など条件があるので一概には言えませんが、軽い頭痛・生理痛・歯痛・関節痛・微熱の場合は(☆☆★)で様子を見て、痛みの程度やのどの腫れや痛みなど炎症を伴う場合などは状況に応じてランクを上げてみましょう
 のどの痛みだけであれば、7歳以上から飲めるトラネキサム酸という抗炎症成分にすると言う選択肢も!

15歳以上
 アセトアミノフェン(☆☆☆☆★
  発熱・炎症を伴わない痛みに!
  胃腸が弱い・インフルエンザが疑われる場合に!
    20歳を超えると飲酒を始めることがあるため、飲酒量によっては適さない場合もある

 アスピリン(☆☆☆★★
   ストレスで胃が弱っている時や二日酔いの時に飲むのはNG
 アセトアミノフェン+エテンザミド(☆☆☆★★
  発熱・炎症を伴う痛み・伴わない痛みに

 イソプロピルアンチピリン(☆☆★★★
  発熱・炎症を伴う痛みに!
   即効性も持続時間も兼ね備えているがピリン疹に注意

 イブプロフェン(☆★★★★
  発熱・炎症を伴う痛みに!
   成人用風邪薬の多くに入っている成分で解熱とのどの痛みに効果的

 ロキソプロフェンNa(★★★★★
  発熱・炎症を伴う痛に!
   持続時間は気にせずとにかく即効性と効き目重視と言う場合に!

 アルミノプロフェン(★★★★★
  発熱・炎症を伴う痛みに!
    特に炎症性の痛み(腰痛・関節痛・肩こり)が酷い場合に!
 

解熱鎮痛薬は飲むタイミングの特性上、「症状があらわれた時、次の量を、なるべく空腹時をさけて水又はぬるま湯で服用」と書いてありますが、空腹時に飲むことを推奨しているわけではありません
 普段から胃腸が弱かったりカゼで胃腸が弱っている時などは空腹時は避ける

胃への負担は
 アセトアミノフェン > アルミノプロフェン > ロキソプロフェンNa >
 イブプロフェン > エテンザミド > アスピリン
  どうしても空腹時に飲みたいと言う場合でも、ロキソプロフェンNaまでに留める

基本的には、鎮痛成分はコップ一杯の水で空腹時を避けて飲みましょう!
 空腹時に飲む場合は、通常よりも多めの水で飲む
 クッキー1枚・牛乳1杯飲むだけでも胃への負担は違う

解熱鎮痛成分の中には妊娠・授乳中に制限があるものも存在するため、飲む際はくれぐれも注意しましょう
解熱鎮痛成分は風邪薬にも入っているため、解熱鎮痛薬と風邪薬は一緒に飲めません

解熱鎮痛成分は、身近でとても便利な成分なためついつい使ってしまいがちですが、使い過ぎは薬物依存につながるだけでなく、かえって頭痛や痛みが常態化してしまうことがあるため使用には十分注意してください

解熱鎮痛成分の特性や付随する成分の特性を見直して、必要なのは本当に強い解熱鎮痛成分なのかを考え直してみて下さい(。-`ω-)




持病をお持ちの方・併用薬のある方・妊娠又は授乳中の方・過去にアレルギーを起こしたことのある方はOTC医薬品購入前に担当医師又は薬剤師にご相談下さい

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